家庭菜園で発生する害虫の種類と駆除・退治方法
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野菜が穴だらけ・・・
家庭菜園で多いトラブルは、害虫被害に遭っても駆除方法が分からなくて、必要以上に被害を拡大させてしまうことではないでしょうか?
野菜につく害虫は、早期発見を心がけて早期に駆除することが大切ですが、それよりも重要なのは、害虫の飛来を未然に防ぐ事なのです。
害虫には野菜に寄生しても問題が発生しないものもいますが、被害を及ぼす害虫はそのまま放っておくと、葉や茎・根を食い荒らされてしまって、苗が一晩で全滅するなんてことも。
このページでは家庭菜園でよく見かける害虫の種類について勉強していきましょう。 |
あらゆる野菜に発生する害虫の種類
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害虫は野菜のグループごとに決まった種類の害虫が発生することが多いのですが、害虫の中には多くの野菜に共通して発生する害虫がいます。
まずはあらゆる野菜に寄生する害虫にはどのような種類があるかをご説明します。
害虫被害に遭っている野菜の科目が分かっている場合はその項目まで読み進めましょう。 |
アブラムシ類
発生時期3〜11月
症状:新芽、葉・茎・蕾・花に集団で寄生して吸汁する。
ヨトウムシ類
発生時期4〜11月
症状:幼虫が葉を食害。夜行性で昼間は地際部に隠れている。
アザミウマ類
発生時期4〜10月
症状:野菜全体に寄生して吸汁したあと葉が白斑点になる。
オンブバッタ
発生時期5〜10月
症状:集団で寄生して葉を食べるが被害は比較的少ない。
コガネムシ類
発生時期7〜10月
症状:成虫は新葉を食害、幼虫は根を食害して生育不良に。
コナジラミ類
発生時期4〜10月
症状:高温で雨の少ない時期に発生して葉を食害する。
センチュウ類
発生時期3〜11月
症状:土中の害虫で地上部は生育不良、根は腐敗する。
ナメクジ類
発生時期3〜10月
症状:夜行性で昼間は陰に隠れる。葉や新芽を食害する。
ハダニ類
発生時期5〜10月
症状:成虫幼虫が吸汁し多発すると蜘蛛の巣状の網を張る
ハモグリバエ類
発生時期5〜10月
症状:幼虫は葉の中を食い進み葉の光合成が出来なくなる。
アブラナ科の野菜に良く発生する害虫
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アブラナ科の代表的な野菜
白菜・キャベツ・カブ・大根・タアサイ・小松菜・ミズナ・ラディッシュ・クレソン・ルッコラ・チンゲン菜・漬菜・ミズナ・ブロッコリー |
アオムシ
発生時期 春と秋
症状:多発すると葉脈だけを残すまで食害されて枯れる。
カブラハバチ類
発生時期 春と秋
症状:黒く太った芋虫で新葉が食害され葉に穴をあける。
キスジノミハムシ
発生時期 春と秋
症状:葉に小さな穴をあけ根菜類は根の表面に穴があく。
コナガ
発生時期 春と秋
症状:アブラナ科の主害虫。近づくと糸を吐いて隠れる。
ハイマダラノメイガ
発生時期5〜10月
症状:幼苗期に株の中に侵入して株を食害して枯死する。
ヨトウムシ
発生時期5〜11月
症状:幼虫期は葉の裏から食害して葉の表皮だけ残す。
ハスモンヨトウ
発生時期8〜10月
症状:集団で食害。中齢以降は昼は隠れ夜間に食害する。
ニセダイコンアブラムシ
発生時期3〜11月
症状:成虫幼虫とも新芽・茎・葉に針を刺して吸汁する。
モモアカアブラムシ
発生時期 春と秋
症状:成虫幼虫が新芽・茎・葉・蕾に針を刺して吸汁
タマナギンウワバ
発生時期 春と秋
症状:葉の裏側から食害。尺取虫の様に歩行するアオムシ。
ダイコンハムシ(幼虫)
発生時期3〜11月
症状:成虫幼虫とも葉に丸い穴を残す。丸まり逃げる。
ヤサイゾウムシ
発生時期春と秋〜冬
症状:新葉を食害。成虫よりも幼虫の方が被害が拡がる。
ダイコンハムシ
発生時期4〜11月
症状:成虫と幼虫が葉を食害。葉に円形の穴をあける。
ナガメ
発生時期春と夏〜秋
症状:成虫と幼虫が葉を吸汁。葉が黄色くなって枯れる。
ホタルハムシ
発生時期5〜10月
症状:葉を表裏から食害して穴をあけて葉に黒い糞を残す
ウスカワマイマイ
発生時期4〜10月
症状:カタツムリの仲間で葉に不規則な穴をあける。
ウリ科の野菜に良く発生する害虫
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ウリ科の代表的な野菜
キュウリ・スイカ・ゴーヤ・メロン・カボチャ・シロウリ・冬瓜・ヘチマ・ズッキーニ・ニガウリ
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ウリハムシ
発生時期4〜10月
症状:葉や花・果実に輪状の食害跡がつき生育が悪くなる。
クロウリハムシ
発生時期 4〜8月
症状:葉の表面を食害。葉に円形の穴をあけるのが特徴。
カンザワハダニ
発生時期 5〜8月
症状:葉の裏側に発生して吸汁する。赤い体色が特徴
タバココナジラミ
発生時期6〜10月
症状:成虫と幼虫共に吸汁する。葉の裏側に白い虫がつく。
ナミハダニ
発生時期 4〜8月
症状:葉の裏側から吸汁する。裏側に小さなダニが発生。
南黄色アザミウマ
発生時期 5〜8月
症状:成虫と幼虫が葉茎花を吸汁。葉脈に白い斑点が出る。
ワタアブラムシ
発生時期 5〜8月
症状:新芽・葉・蕾・茎・花・果実に針を刺して吸汁
ウリノメイガ
発生時期 6〜9月
症状:葉の裏側から食害、上部に移動して新芽を食害。
オオタバコガ
発生時期5〜10月
症状:葉・茎・花・蕾・果実全てに食害が発生する。
トマトハモグリバエ
発生時期 4〜9月
症状:葉の中で吸汁する。葉の表面に白い筋模様が出る。
ナス科の野菜によく発生する害虫の種類
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ナス科の代表的な野菜
ナス・トマト・ミニトマト・ピーマン・パプリカ・シシトウ・ナガトウ・トウガラシ |
テントウムシダマシ
発生時期5〜10月
症状:テントウムシに似ているが葉や果実を食害する。
ホオズキカメムシ幼虫
発生時期5〜11月
症状:茎に寄生して吸汁していずれ株が萎れてしまう。
アオクサカメムシ
発生時期 6〜9月
症状:幼虫は葉と茎、成虫は果実を吸汁して生育不良に
クサギカメムシ
発生時期5〜10月
症状:幼虫は葉と茎、成虫は果実を吸汁して生育不良に
ハンスモンヨトウ
発生時期7〜11月
症状:葉の裏側から食害、大きくなると夜間に活動する。
タバコガ
発生時期5〜11月
症状:小さなうちは葉を食害するが大きくなると果実を食害。
アズキノメイガ
発生時期 6〜9月
症状:葉や茎の中に侵入して食害。進入された葉は萎れる。
ホオズキカメムシ成虫
発生時期5〜11月
症状:成虫幼虫とも茎から吸汁する。株が萎れることも。
マメハモグリバエ
発生時期 6〜9月
症状:幼虫は葉の中を食い進み白い筋状の模様になる。
薩摩芋根瘤センチュウ
発生時期 6〜8月
症状:土中に住み根にコブを作り水分養分の吸収を妨げる。
ヒゲナガアブラムシ
発生時期 4〜8月
症状:髭の長いアブラムシで新芽・葉・茎に寄生し吸汁
ワタアブラムシ
発生時期 5〜8月
症状:成虫と幼虫共に野菜のあらゆる部分を吸汁する。
チャノホコリダニ
発生時期4〜10月
症状:肉眼では見えない。葉の裏が光を反射した様になる
ナスノミハムシ
発生時期 6〜9月
症状:食害して葉に丸い食い跡を残す。地際に産卵する。
マメ科の野菜によく発生する害虫の種類
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マメ科の代表的な野菜は
エダマメ・エンドウ・ソラマメ・シカクマメ・インゲンマメ・ラッカセイ |
オオタバコガ
発生時期 5〜8月
症状:新芽に潜って食害。葉に黄褐色の小さな病斑が出る。
アズキノメイガ
発生時期 5〜8月
症状:野先端の芽から侵入していずれ茎に潜りこんで食害。
ハスモンヨトウ
発生時期 7〜9月
症状:若齢幼虫は集団で葉の裏に寄生して葉を食害する。
マメハモグリバエ
発生時期 5〜9月
症状:若齢幼虫は葉をトンネル状に食害、葉に白い斑点が出る。
ナモグリバエ
発生時期 5〜9月
症状:幼虫は葉をトンネル状に食害、葉に白い模様が出る。
イチモンジカメムシ
発生時期8〜10月
症状:背中に白の横筋があるカメムシ。果実が吸汁される。
白一文字マダラメイガ
発生時期6〜10月
症状:エダマメに必ず発生する害虫で果実を食べ尽くす。
ダイズアブラムシ
発生時期5〜10月
症状:幼虫と成虫共に野菜全体に寄生して吸汁される。
マメアブラムシ
発生時期 4〜6月
症状:幼虫と成虫共に徒長した茎に寄生して吸汁し枯れる。
ヒゲナガアブラムシ
発生時期 4〜6月
症状:幼虫と成虫共に野菜全体に寄生して吸汁し株が弱る。
ダイズサヤムシガ
発生時期4〜10月
症状:新芽を食害。食害された葉は丸まりいずれ枯れる。
フタスジヒメハムシ
発生時期5〜10月
症状:葉・茎・果実を食害。多発すると収穫量に影響する。
ホソヘリカメムシ
発生時期8〜10月
症状:幼虫と成虫共に莢の中の果実を吸汁してしまう。
空豆髭長アブラムシ
発生時期 4〜6月
症状:幼虫と成虫共に茎・葉に寄生して吸汁し株が枯れる。