株の葉や茎・根の状態から野菜がどのような病気にかかっているかを判断するには?このページで野菜がどの病気に掛かっているかを症状から見極める方法を学んでいきましょう。
野菜の葉や茎・根の症状から病名を正しく判断しましょう! |
野菜を病気の被害から守るためには早期発見・早期治療が重要になってきます。 |
葉の症状から病名を判断する |
葉に現れる症状から病名を見極める・葉の表面が白い粉(うどん粉)が吹いたようになる症状の時は... うどん粉病の症状です。 乾燥が長く続くと発病するカビが原因の病気で、キュウリ・カボチャ・枝豆・ナスなど多くの野菜で発生します。真夏を除いた春から秋にかけて発生する病気。 ・葉に水が染み出したような症状が出ている カビによる病気で、梅雨時期など高温多湿の環境で多発する傾向があります。疫病は多くの野菜で発病しますが、トマトが発病すると被害は大きくなります。 ・葉(葉先)が縮まる(縮れる)症状の時は... ウイルスが原因で発病します。多くの野菜に発病しますが、害虫が運んでくるウイルスが原因で感染してしまいます。発病すると治らない野菜の難病。 ・葉にモザイク模様が出る症状の時は... インゲンマメ・ズッキーニ・トマト・キュウリなどあらゆる野菜が感染します。ウイルス病なので薬剤による治療が出来ないので、害虫の飛来を防ぐしか手立てはありません。 ・葉に灰色のカビが生えている症状の時は... 灰色かび病・葉かび病の症状です。 カビが原因で起こる病気で、多湿で気温が20℃前後になると発生しやすくなります。特に多いのは湿度が高く気温が低い梅雨の雨の日が続いた時。 ・葉の一部が黄色く変色して裏にカビが生える症状の時は... ベト病の症状です。 低温多湿の環境で多発するカビが原因の多くの野菜で発病する病気です。雨が多く気温が低い年(冷夏)や低温地域で発病しやすい傾向があります。 ・葉の一部が茶色く変色する症状の時は... 病名は沢山ありますが、どれもカビが原因で発病する病気で、症状は違っても治療方法はどれも似ています。葉が茶色く変色した時はこのどれかを疑ってみましょう。 ・赤色や白色の盛り上がる症状の時は... さび病・白さび病の症状です。 カビが原因の病気で特にアブラナ科(カブ・大根・小松菜など)に多く発生します。春や秋の長雨の気温が低い時期に多発する傾向があります。 |
果実の症状から病名を判断する |
果実に現れる症状から病名をを見極める果実に白色のカビのような症状が出た時は... うどん粉病の症状です。 乾燥が長く続くと発病するカビが原因の病気で、キュウリ・カボチャ・枝豆・ナスなど多くの野菜の果実に発生します。真夏を除いた春から秋にかけて発生する病気。 果実に灰色をしたカビが生える(腐る)症状が出た時は... 灰色かび病の症状です。 カビが原因で起こる病気で、多湿で気温が20℃前後になると発生しやすくなります。特に多いのは湿度が高く気温が低い梅雨の雨の日が続いた時に多く発病します。 果実が変形・モザイク模様が出来る症状が出た時は。 モザイク病の症状です。 ピーマン・シシトウ・トマトなどあらゆる野菜が感染します。ウイルス病なので薬剤による治療が一切効かないので、害虫の飛来を予防するしか手立てはありません。 ・果実に濃茶色の染みが出来て腐る症状が出た時は... 疫病の症状です。 カビによる病気で、梅雨時期など高温多湿の環境で多発する傾向があります。疫病は多くの野菜で発病しますが、トマトが発病すると被害は大きくなります。 |
株全体の症状から病名を判断する |
株全体に現れる症状から病名をを見極める株全体が萎れる症状が出た時は... これらの病気はカビが原因の病気で、株全体が萎れるのが特徴。つる枯病はウリ科に多く発生する葉が茶色に変色、黒色の粒が点在するのが特徴です。青枯れ病はナス科に多く発生し、株の上部から萎れ、初期は昼間に萎れ夜に回復しますが、そのうち青みを残したまま株が枯れてしまいます。萎凋病は初期は葉の先端が萎れ、下から上へ葉が黄色に変色して最後は株全体が枯れてしまいます。 株が萎れ腐敗する症状が出た時は... 軟腐病の症状です。 細菌が原因で起こる病気で、高温多湿になると発生しやすくなります。キャベツやレタスなど結球する野菜に多く見られ、発病すると外葉から腐りはじめ悪臭を放つようになります。 |
茎(地際)と根の症状から病名を判断する |
茎や根に現れる症状から病名を見極める地際付近の茎や葉が腐る 苗立ち枯れ病は幼苗期に地際の茎や葉が腐って株全体が萎縮(萎れる)します。軟腐病も同じように地際が腐る病気ですが、腐敗臭がするのが特徴。梅雨時期など高温多湿の状態が続くと発生しやすくなります。 地際付近の茎や葉が褐色になって腐る 菌核病の症状です。 地際に近い柔らかい重なり合う葉の一部によく発病します。病気が進行すると株全体に進行しますが、軟腐病のように異臭を放つことはありません。白い菌糸が密生していることが多いので見分けがつくはずです。 地際付近の茎や葉に水が染みたようになり腐る 疫病の症状です。 低温多湿が続き窒素肥料過多になっていると発生しやすくなります。カビが原因の病気で、酷くなると株が死んでしまいます。雨の跳ね返りによって付着する泥から他の株に次々と感染するので注意しましょう。 根にこぶが出来る 根こぶ病の症状です。 根にこぶが出来る病気で水はけが悪くアブラナ科を連作している畑でよく発生します。主にアブラナ科の野菜に発病する病気で、株が日中に萎れて夕方に回復することを繰り返している症状が現れたら根こぶ病を疑ってみましょう。 |
症状から野菜の病気を判断するのまとめ |
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野菜の病気を引き起こす原因は、ウイルスによるもの、カビ(菌糸)によるもの、細菌によるもの、ファイトプラズマによるものに分かれます。野菜の種類が違っても病気の原因が同じであれば症状はとても似ていて、治療法も同じです。 |