青枯病の原因と対策は?病害の見分け方や予防と対策について。青枯病はどの野菜にも良く発生する病害で治療が困難な病害です。青枯病の治し方や対策を初心者に分かりやすくレクチャーします。
・青枯れ病の特徴と見分け方
・青枯れ病が発生する時期は?
・青枯病が発生する原因は?
・青枯れ病のおすすめ治療薬
・青枯れ病を防ぐ方法は?
・青枯れ病の対策まとめ
青枯れ病は薬剤が殆ど効かず、細菌が原因で起こるとても厄介な病害の一つです。
病害にかかると、葉が青みを持ったまま、昼間は萎れて夜に回復するという状態を繰り返します。
青枯れ病は根から侵入した細菌が茎の導管を侵しながら上昇して株の上部へ栄養分が送れなくなって、上部の葉からしだいに萎れ始めます。
青枯れ病の症状が現れた株は、茎を切って水に浸けて太陽光にかざすと、切断面から半透明色の筋状の細菌が流れ出るのを確認出来ます。
青枯れ病が発生しやすい野菜は
ナス・トマト・ミニトマト・ピーマン・ゴマ・シシトウ・トウガラシ・ナガトウガラシ・ショウガなどで、多くの種類の野菜に発生します。
青枯れ病の発生が多くなる時期は、6月~10月頃です。
夏の高温期に雨が長く降り続いたり、梅雨や秋雨時期など多湿の期間(水はけが悪い状態が続く時期)によく発生します。
土壌が高温(20℃以上)になり、多灌水になると病害が多発する原因になります。また、野菜を連作することも発生の原因となります。
青枯病は多くの野菜や植物が発生する病害のため、原因となる細菌はどこの畑にも存在します。
連作のし過ぎて土壌の状態が弱くなっていると、土中の有益な微生物が減少してしまって青枯病の原因となる細菌が繁殖する原因にもなります。
感染している野菜や植物などの剪定作業や収穫作業、耕運作業に使用する道具、水やり時の排水などをすることで、青枯病の原因となる細菌が他の株に発生させてしまう原因になります。
青枯れ病の初期は、株の上部の茎葉が昼間に萎れ夜や曇天時に回復します。こののサイクルを数日間繰り返して、やがて株全体に広がっていきます。
青枯れ病の特徴は萎凋病によく似ていますが、「短期間で症状が悪化する」「萎れる事を繰り返して最後に枯れる」という部分が異なります。
そのまま放っておくと株全体が茶色になって最後は枯死してしまいます。
バリダシン液剤
青枯病に効果があり、植え付け前の予防散布にも使えます。(ナス科の野菜への登録はなく、薬害が出る可能性があるので使用には注意が必要です。)薄めて使う液剤タイプで作物への汚れの心配がありません。
散布すると茎と葉に吸収されて導管内の細菌の増殖を糖代謝系酸素阻害で抑制します。ただし、効果は発病初期~中期のみで末期だと殆ど効果がありません
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青枯病は薬剤を使わずに対策することは至難の業です。青枯病が発生した時は、発生した株を抜き取って畑の外に持ち出して処分しましょう。
青枯病は痩せた土壌で良く発生します。連作を繰り返して土中の良質な微生物よりも悪質な微生物が増えている畑ほど発生率が高まります。
また、土壌酸度がpH6~8で病原菌の活動が活発になり、酸性もしくはアルカリ性にすると被害が少なくなります。
やせた土地で育てる野菜はやはり軟弱になりがちです。青枯病の細菌は弱った株によく発生します。病害の原因がハッキリしているので、土壌の改良に努めることが発生を抑えるポイントです。
堆肥・木炭・くん炭などを用土に混ぜ込みミネラルや有機物を土壌にしっかりと与えて用土を活性化させましょう。良質な微生物を増やすことが青枯れ病の予防と対策になります。
青枯病は同じ畑で同じ条件で育てている全ての野菜に蔓延する可能性があります。
青枯病が畑全体に広がる前に、早急に治療や対策を行えば被害を最小限に抑えることができます。初期に病害を発見できたときは薬剤の使用を早めに検討しましょう。
海底菜園などで数株だけ栽培しているときは、株ごと抜き取ることは難しいかもしれません。その時も手遅れになる前に薬剤の利用を検討することをおすすめします。
薬剤使用は生育初期や収穫物に影響が出ない期間に試用して、決められた使用量と決められた使用回数を必ず守って使用しましょう。(青枯れ病の薬剤)