トマトに発生する病気の種類、その症状と対策。野菜の病気は早期発見が大切です。トマトの葉や根・実の変色や変形からどの種類の病気に掛かっているか正しく判断しましょう。画像を交えてトマトの病気の予防・治療法方法・原因について分かりやすく説明します!
トマトが掛かる病気の要因と多い症状 |
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トマト(ミニトマト)はナス科の野菜で掛かる病気の種類も野菜の中ではダントツに多い。症状は葉・茎・根・果実・花と株のあらゆる部分に現れます。伝染する病気も多いので、毎日の株の観察が大切になります。 |
トマトの青枯病 |
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トマトの株全体が日中に萎れて夜間に回復することを繰り返す発生しやすい時期:7~8月 症状の特徴:株の上部の葉から病気が進行します。葉が萎れて回復することを繰り返し青いまま枯れます。 発生条件:ナス科野菜の連作や高温で乾燥状態が長く続くと発生する。窒素肥料の与えすぎ。 治療方法:薬剤での初期治療が有効。 青枯病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトの萎凋病 |
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トマトの葉の先端が萎れる、新葉の先や茎が黄色に変色する。末期では株が枯れる発生しやすい時期:7~8月 症状の特徴:初期症状は茎の先端が萎れる。茎と下の葉から上の葉が黄色く変色し萎れ始める。 発生条件:連作。一度発生した畑で再発する。 治療方法:薬剤による治療が可能です。 萎凋病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトの疫病 |
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トマトの葉・花・果実に水が染みたような病斑が出る。茎に黒い染みが出来る。発生しやすい時期:6~7月 症状の特徴:葉だけでなく茎や花・果実に水に染みたような模様が発生する。果実部分は腐敗する。 発生条件:低温多湿が続く時や窒素肥料の与えすぎ灌水時の水の巻き上げにより伝染する。 治療方法:薬剤による治療が可能です。 疫病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトの黄化葉巻病 |
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トマトの葉が黄色くなって巻く(カール)する。発生しやすい時期:6~9月 症状の特徴:株の丈夫の葉から巻きはじめて症状が出た先の成長が阻害される。 発生条件:コナジラミが発生してウイルスを媒介する。 治療方法:殺虫剤などで害虫を駆除して予防する。 黄化葉巻病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトの灰色かび病 |
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トマトの果実部分に水が染みたような茶色(褐色)の斑紋が出来る発生しやすい時期:4~6月 症状の特徴:果実のヘタの部分など、水やゴミがたまりやすい部分に多く発生する。 発生条件:多湿で気温が低いと発生しやすい。 治療方法:無農薬と薬剤による治療が可能です。 灰色かび病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトの葉かび病 |
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トマトの葉の表面に薄い黄色の斑紋が出来る発生しやすい時期:6~8月 症状の特徴:症状が進行すると葉の裏側に褐色のカビが生えて次第に濃くなっていく。 発生条件:朝夕の気温が低い多湿時期に発生する。 治療方法:無農薬と薬剤による治療が可能です。 葉かび病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトのモザイク病 |
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トマトの葉に黄色や緑色、薄い褐色のまばらなモザイク模様の病斑が出る。発生しやすい時期:5~7月 症状の特徴:葉が細くなったり歪んだりして、葉脈に沿って緑や黄色の濃淡のあるモザイク模様が現れる。 発生条件:アブラムシによって感染するウイルス病。 治療方法:薬剤による害虫駆除で予防する。 モザイク病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トマトが掛かるその他の病気の種類は? |
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半身萎凋病:株の半分だけが枯れ始める 半身萎凋病の対策はこちら 根腐病:根が腐り生育不良になる 根腐病の対策はこちら |
トマトの病気の発生を防ぐための対策は? |
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トマトの病気を防ぐためには連作を避けることが大切です。連作障害が出やすいので4~5年はナス科の植物を植えていない畑で育てるようにしましょう。 連作をする時は抵抗性接ぎ木苗を利用すると病気の発生を抑制できます。 病気の発生を予防するために、水やりは植え付け時にたっぷりと与えた後は乾燥気味で育てましょう。 トマトのわき芽かきや果実を収穫する時は、晴れた日の午前中に手で摘み取ると傷が付きにくく傷口も乾きやすいため病気が伝染しにくくなります。わき芽は大きくなってから摘み取ると傷口が大きくなって病気に伝染しやすくなるので早めに摘み取るようにします。 トマトは水やり時の泥の跳ね上げによって土壌中で繁殖するウイルスや病原菌が茎や葉の傷口に付着して病気に感染します。マルチングをして泥の跳ね返りを防ぐことで病気の発生を防ぐことが出来ます。 |