トウガラシに発生する病気の種類・その症状と対策。野菜の病気は早期発見が大切です。トウガラシの葉や茎・果実の変色や変形からどの種類の病気に掛かっているか正しく判断しましょう。画像を交えてトウガラシの病気の予防・治療法方法・発生原因を分かりやすく説明します!
トウガラシが掛かる病気の種類と症状 |
|
トウガラシはナス科の野菜で比較的丈夫な野菜ですが、多湿に弱い性質をしているため、長雨時期は病気が発生しやすくなります。 トウガラシは株が大きくなってからは、収穫に影響するほどの大きな病気が発生することは殆どありません。 トウガラシの幼苗期は病気の影響を受けやすいため、温度管理を徹底して病気の発生を抑制しましょう。幼苗期に病気になると株の成長に影響するので特に注意が必要です。 トウガラシが掛かる病気に多い症状は 葉が萎れる・葉の先が縮む・葉がよれる・株が萎れる・葉が枯れる・株が枯れる・葉が丸まる・葉が曲がる・葉が黄色くなる・葉が茶色くなる・葉が巻く・葉に淡い黄色の病斑が出る などです。 |
トウガラシの青枯れ病 |
||
トウガラシの株が日中に萎れ夜間に回復する病気。発生しやすい時期:7~8月 症状の特徴:日中に葉が萎れますが、夜になると回復、これを繰り返して、最後は株が青いまま枯れてしまいます。 発生条件:ナス科の野菜の連作障害。高温かつ乾燥が長く続く時期に発生する。窒素肥料の与えすぎ。 治療方法:薬剤での初期治療が有効。 青枯れ病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トウガラシの斑点病 |
||
トウガラシの葉・葉柄・茎に黄色や褐色の病斑が出る。発生しやすい時期:6~7月・9月 症状の特徴:トウガラシの葉の表面・葉柄・茎に発病します。初期は黄色ですが、病気が進行すると茶褐色の斑点に変わります。 発生条件:梅雨時期や秋雨時期の多湿環境下で発生しやすい病気です。 治療方法:薬剤による治療が可能。 斑点病の詳しい治療法と対策はこちらから |
トウガラシが掛かるその他の病気の種類は? |
||
疫病:トウガラシの葉や茎・果実に、水が染みたような茶褐色の病斑が出来る病気。 うどんこ病:トウガラシの葉の表面が、小麦粉やうどん粉をまぶしたように白くなってしまう病気。 軟腐病:トウガラシの根の部分が腐って、異臭を放って進行すると株が枯れてしまう病気。 モザイク病:葉や果実にモザイク模様が出来る病気。 灰色カビ病:別名ボトリチス病とも呼ばれ、水染みに似た褐色の病斑が出来て進行すると灰色のカビが生える病気。 |
トウガラシの病気の発生を防ぐための対策は? |
|
トウガラシは連作障害があるのでナス科の野菜を植えた畑では最低でも4~5年は間隔をあけるようにしましょう。 伝染性の病気が発生した畑でトウガラシを連作をする時は、抵抗性接ぎ木苗を利用すると病気の発生を抑制できます。 ただし抵抗性の接ぎ木苗は症状が出ないだけで病気が発症しているため、他のナス科の野菜への感染には十分に意しましょう。 トウガラシは多湿が病気発生の最大の要因です。水やりは植え付け時にはたっぷりと与え、苗が大きくなれば用土の表面が乾いた時だけたっぷりと与えようにしましょう。毎日の水やりは必要ありません。 大量の雨が降った時は、菌やウイルスが雨水に運ばれて病気が畑全体に伝染してしまいます。病気を予防するために排水経路を確保して、畝や畝間に水がたまらないように心掛けることも病気の予防になります。 トウガラシは降雨や水やりの際の泥を跳ね上げによって土壌中のウイルスや病原菌が茎や葉の傷口に付着して病気に感染します。マルチングなどで泥の跳ね返りを防ぎましょう。 トウガラシの果実を収穫する時は晴れた日の午前中に行いましょう。切り口に日光をしっかり当て傷口をしっかり乾燥させると病気に感染しにくくなります。 |