灰色かび病

灰色かび病の治療と対策

灰色かび病の見分け方や原因と治療法は？灰色かび病はどの野菜にも良く発生する病気です。ここでは灰色かび病の治し方や予防対策などを画像を交えて分かりやすくレクチャーします。

灰色かび病の症状の特徴と見分け方

灰色かび病は別名ボトリチス病とも呼ばれ多くの野菜に発生する「カビ」が原因の病気です。

栽培期間が長くなって弱ってしまった株や弱った葉や茎など部位で発生することが多く、葉だけでなく花や果実・蕾・地際の茎まで症状が出ます。

灰色かび病の症状は初期は水が染みたような病斑が発生してそのうち褐色に変化します。しばらくすると灰褐色のカビが表面を覆ってしまいます。

灰色かび病を放っておくとどうなるの？
灰色かび病を治療せずに放っておくと、株全体へ広がって最後には灰褐色のカビが生えてしまいます。カビなので果実が灰色かび病にかかっててしまうともちろん食べる事は出来ません。灰色かび病が株元に発病してしまうと、苗が腐敗して萎れ始め、酷い時には苗全体が枯死してしまいます。

灰色かび病が発生時期は？
発生時期は３月～１２月頃灰色かび病は真冬を除いて1年中発生する病気です。多湿で気温が低い（２０℃前後）が発病しやすい条件で、梅雨時期の発生が最も多くなります。肥葉が茂り過ぎで風通しが悪い時、また、水はけの悪い土壌になっていることも灰色かび病が発生する原因です。

灰色かび病の発生条件（発病条件）と原因は？

灰色かび病は気温が低くて多湿の状態が長く続くと発生しやすくなります。ハウス栽培や路地のトンネル栽培をしている果菜類に多く発生します。普通に育てていても果実を熟しすぎた時や密植しすぎた時、地際付近の果実などにも発生してしまいます。

灰色かび病にかかった苗や落ち葉を処分せずに畑に放置しておくと、そこでカビの胞子がどんどん繁殖します。やがて胞子が風などによって運ばれ他の野菜に簡単に伝染していきます。

灰色かび病を防ぐ予防と対策は？

発病した部分は取り除き畑の外で処分しましょう。
落花・落葉はこまめに取り除き株元をきれいにしておきましょう。
畑やプランターの水はけを良くすることで病気を予防できます。
過剰な追肥を避けて株元の葉が過繁茂にならないようにしましょう。
果菜類は株元付近の葉を除去し風通しを良くすればある程度発生を防げます。
接ぎ木苗など抵抗性のあるものを利用することで予防できます。
水やりは葉の上から与えずに株元に丁寧に与えましょう。

灰色かび病を農薬を使わずに治療するには？

灰色かび病を薬剤を使わずに処置する時は枝葉の症状が軽いものは病気を発見次第切り取ってしまいましょう。果実部分に発生した場合は灰褐色のカビが生えた場合は処分しましょう。

発病部分を除去した後は再発を防止するために生育環境を改善します。葉が過繁茂状態になっている時は枝葉を摘み取って日光と風通しを良くして、土壌中の窒素が多くて葉が茂っている時は追肥を控えるようにしましょう。

葉の表面に窒素成分が少なくてカリ成分が多い液体肥料を散布することで灰色かび病の被害を予防出来ます。

灰色かび病が蔓延してしまったら

灰色かび病は発祥する葉数が少ない時は葉を摘葉して対策することが出来ますが、株全体に広がってしまった時は株ごと除去するしか手立てがありません。

マンションなどで数株だけ栽培している時は、株ごと抜き取る事が出来ないことが多いので、その時は薬剤を利用することを検討して下さい。

生育初期や収穫前の薬剤使用であれば、決められた量と決められた回数を守って使用すれば人体への影響は殆どありません。

おすすめの灰色かび病治療薬は？

カリグリーン

主成分は炭酸水素カリウムで、食品や医薬品にも使用されているものなので人体に対して安全性の高い薬剤で収穫前日まで利用できるのが特徴です。

ただし、発生初期には高い効果がありますが、病気が蔓延している時は効果が出にくい時があります。

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ダニコール

一番おススメの薬剤です。
この薬剤は葉が変色する病気に効果抜群で灰色かび病以外の病気にも使用出来るとても経済的な薬剤です。

耐雨性と耐光性にも優れ残効性なので使用回数が少なく残留性が低め。

フロアブルタイプ（希釈タイプ）なので、必要な量だけを作れ、散布後の野菜の汚れが少ないのもおすすめできる理由です。

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